「平成29年度 山岳救急応急処置講習会を終えて」
2018.01.27作成
滋賀岳連 遭難対策委員会
報告者 竹村 喜一郎
① 期 日 平成30年 1月27日(土) 午前9時~12時
② 会 場 八日市消防署(東近江行政組合消防本部)
③ 講 師 八日市消防署 救急救命士(山岳救助隊員) 4名
④ 参加者 楓山の会 2名 きぬがさ山の会 5人 綿向山を愛する会 3名 永山会 3名
岳連やまっこ 2名 八日市山の会 2名 役 員 3名 計 20名
⑤概要報告 「座 学(山岳に於ける怪我&病気等)」 *パワーポイントで説明
山岳救助の現状(山岳事故の現場から) 事故時の応急手当の流れ&基本
・熱中症(休息 冷却 水分補給)
・凍傷 ・低体温症(保温 加温)
・高山病(急性高山病 高地脳負傷 高地肺水症)
「実 技(山岳に於ける応急手当て)」 3グループに分かれて実習
緊急時の連絡方法 応急処置の基本 事故時の応急手当の流れ
A.山での搬送方法
背負い搬送(用具を用いて ロープ、カッパ、ザック、ストック、スリングテープ)
⇒簡易ハーネス(スリングテープ)による背負い搬送
B.三角巾の実習(負傷部位:腕 肩 の被覆及び固定)
傷口の手当て、直接圧泊止血(被覆)法、止血帯法
ねんざ&脱臼の手当、打撲処置、骨折に対する応急手当
副木の応用(テントのポール ストック 等)
C.負傷者の保温(ツエツト レスキューシート 暖かい飲み物 ホカロン 等)
【 総合実技(まとめ)/「想定訓練」実際の怪我を設定しての実技 】
安全確保 通報 役割分担 応急手当 保温 搬送
「質疑応答(技術交流&情報交換)」
⑥総 評
多くの方に熱心に受講頂き充実した講習会となりました。ご承知のように登山は広大な自然界でのスポーツで す、万が一事故が発生した場合 直ぐに医療機関に御世話になる事はほとんど不可能です。ではその間、自分達で出来る事をしなくてはなりません。山での事故は自己責任との考えから、登山者は応急処置の技術・知識を持ち合わす事は責務で有ると考えられます。その中に於いて今回の講習会を受講する事によって、正しい技術・知識が身に付きました。不安定な事故現場からケガ人を安全な場所に移動させてもその後の応急処置が正しく早く出来なければ仲間を助けられません、定期的に講習会を受講する事は大切な事と理解します。また事故を起こさない事が第一ですが不幸にして事故を起こした場合に事故者が少しでも早く社会復帰を出来るようにセルフレスキュー技術を身に着ける事が大切です。そして何より、登山者が応急処置を学ぶ事は登山者自身が事故防止の意識また自分の行動に責任を持つ事になると考えます、そして「知識」と言う装備を持ち合わす事も大切と思います。今回の受講の方々が救急知識の必要性を所属山岳会(団体)の会員の方々に広めて頂き次年度も多くの方が受講して頂ける事を希望致します。最後になりましたが東近江行政組合消防本部/八日市消防署の北邑様、藤田様、山本様、川嶋様に感謝申し上げます。受講の皆様方お疲れ様でした。